自治体議員の仕事って何?part2

議員になりたい!
でも、実際に議員が何をしてるんだろう?という想像はできますか。
なぜ自分が自治体議員になりたいのか?本当にやりたいことは何なのか?
自分自身に改めて聞いてみるきっかけとしてぜひ最後まで読んでみてください。
そしてもし「よし、やっぱり議員になるぞ!」と思ったそのときは、必ず私があなたのお役に立つことをお約束します。

議員の仕事って何?

  • 公務は意外と少ない!?
  • 公務っぽい扱いをされているもの
  • 多くの人に成功体験をさせる

公務っぽい扱いをされているもの

公務とはいいがたい・・・つまり、参加してもしなくても良い(=参加しなくても特に問題にならないもの)けども、やっぱり参加する議員がほとんど、というのがあります。

それは【行事への参加】です。

行事と行っても内容はさまざまで、私の経験上ですが、賀詞交歓会、新春のつどい、消防関係者による出初式、公立保育園の卒園式・入学式、小中学校の卒業式・入学式、戦没者の集い、戦争に関する催し、祭り(地区の盆踊り、福祉施設のお祭り、商工会祭り、大きな神社の例大祭などさまざま)、消防団年末特別警戒、公共施設竣工式などなどがありました。小さな自治体でも祭りは年間に7,8つお誘いがあり、元旦から賀詞交歓会があったり、お盆にお祭りが重なったりもして、実はしんどいと思っていました。

公務ではないので、無理に行くことはありませんが「あいつは来たのに、あいつは来ない」みたいなことを言われがちなので、逆に最初から役員を引き受けて楽しんでしまうなど、生活に無理なくできれば負担にはならないかもしれません。

私がいた自治体では、議会が閉会した日の夜に「議員全員」と「首長、副首長、教育長、部長クラス」とが一緒に飲むという習慣がありました。議長が乾杯の挨拶で「ようやく本日で議会も終わり・・・もうそれはすべて忘れて、仲良く楽しく飲みましょう」みたいなことを毎回言うので、バカバカしいなと思っていたのですが(しかも子育て中で、その時間を作るのも大変だった)、座る席の話でトラブルになり(首長の前に座るように言われたが、体調が悪くて断っただけ)、いよいよ限界がきて、それからは一切行くのをやめました。

最初は周りの議員から「行ったほうがいいよ」と言われましたが、2,3回続けて断ったところ「行かないよね」「はい」で終わるようになり、以降、無理に行っていたであろう議員が次々と行かなくなったという感じになりました笑。

かつては議員といえばほぼ男性だったので、元旦や土日、夜遅くの行事、飲み会にも参加が可能でしたが、若い男性議員が増えたり、女性が増えてきたことで少しずつ変わってきているようにも感じます。

議会では何をするの?

では具体的に議会で何をするのか、というと「首長が提案した条例改正など」「市民が提案した請願・陳情」の審査、一般質問・代表質問などです。

条例改正や請願・陳情の審査は、議員全員で行う自治体もありますが、多くは「委員会」内で委員が行い、最終的な採決は議員全員が行うという自治体がほとんどです。

委員会は「常任委員会」「特別委員会」があります。自治体により「委員会の数」も割り当てられる「人数」も「開催回数」も違いますが、1定例会で1委員会につき、3回~5、6回の開催程度です。

「常任委員会」は、例えば教育、福祉、建設、総務、財政、観光、農水、環境など分野ごとに設置されるものです(複数のテーマを組み合わせて一つの委員会であることも)。会期中「常任委員会」は、条例改正案やそのほかの議案、請願・陳情を審査します。例えば福祉系の委員会では、福祉に関係する制度変更や条例改正などがあった場合に審査し、「教職員の働き方に関する処遇改善を求む陳情」などが市民から出されたときは、教育系の委員会が審査するというようなイメージです。

ちなみに、自分が所属しない委員会を傍聴しない議員もいますが、さまざまな重要な課題が議論され、最終日の本会議で採決にのぞむことになるので、傍聴するのが望ましいです。

「特別委員会」は、特別に必要とされる場合にのみ設置されるものです。例えば3月議会では「予算審査特別委員会」を設置して来年度の予算審査をし、9月議会では「決算審査特別委員会」を設置して決算審査をします。議会は自治体行政の監視役と言われる所以です。

それ以外にも、特にその自治体で課題となっているテーマについて「新庁舎建設委員会」や「災害対策緊急委員会」など、内容を特化して設置し、その委員会が中心となって活動を迅速に進めていきます。会期中に委員会の開催を宣言しておけば、閉会中でも正式な委員会を開くことができますし、委員会での勉強会などは宣言をしなくてもできます。この委員会活動が活発だと、正式な委員会が何度も開催され、公務の日が増える、ということにもなります。

「一般質問」「代表質問」は、行政に対してその姿勢を問う機会です。例えば、観光、防災、道路などのインフラ整備、待機児童対策、学校給食無償化、高齢者の健康事業など、自分が興味のある分野や、市民の関心が大きなことについて聞きます。何を聞くかは基本的には自由ですが、会派などに所属している場合はその縛りがあることも。時間や方法は自治体ごとに異なるため、別の機会にお話しします。

公の場での発言は、議事録に残ります。市民から選ばれた権力を持つ者として、責任のあるものでなければなりません。分厚い資料を読み込み、聞き取りなどで下調べをし、実態調査もしなければなりません。きちんとしたエビデンスが必要です。最近、差別的な発言をして問題になる自治体議員がいますが、人権意識に欠けている発言は政策以前の問題で、議員の資質を問われます。

ちなみに私がいた自治体では、4期16年、一切質問をしない議員もいましたし、役所の職員に質問と答えをすべて書いてもらい、議場では読むだけ、という人もいました。残念ですが「議会の賛否なんて全部賛成でいいや」と適当に考える議員もいて(反対するとなると理由を述べる討論を書くなど、さらに大変な労力がかかるため)、そういう人は会期中でもまったく忙しくありません。逆に、保守だとか野党だとか関係なしに、一つひとつの議案を丁寧に審査して賛否を決めたいと思えば会期中のみならず、その前から準備に追われ、大変な忙しさです。

タイトルとURLをコピーしました